お見合いマリアージュ~敏腕弁護士との仮初めの夫婦生活??彼の愛は予想外でした(短編)~
東京に戻った私達はそれから一週間後、葵さんがウエディングプランナーとして働く『ジュテーム東京』に足を運んだ。

「出来れば、家族葬で」

「お兄ちゃん!?何を言ってるの?告別式じゃないわよ」

「分かってる。家族だけの挙式披露宴にしたい。友人や仕事関係の人間には後日ハガキで俺達の結婚を伝える」

「与奈さんもそれでいいの?」

「瓜生さんに従います」

「一生に一度の一大イベントだから。与奈さんもキチンと悔いのないように考えてね」

「考えています」

隣に座る瓜生さんの無言の圧力が怖かった。

家族だけの挙式披露宴にしたのは、なるべく小さな規模にして周りに私達の結婚を知られない為。
私もあえて、知り合いには瓜生さんと結婚したと自分の口から言うのは避けていた。


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