お見合いマリアージュ~敏腕弁護士との仮初めの夫婦生活??彼の愛は予想外でした(短編)~
葵と内海は過去の話で盛り上がる。

「頭打って、全部忘れるなんてな…」
凜太朗さんがポツリと呟く。
「それを言われると立つ瀬がない」

「まぁ、凜太朗さん、今は必死に宇佐美社長も頑張ってるし、嫌味はそれぐらいにしてあげたら?俺も宇佐美社長には言いたい事山ほどあるけど、我慢してんだ」

「お前ら二人して…これ見よがしに俺を苛めてるだろ?」

「別に苛めてはないさ」

「瓜生さん、与奈さんはお前のその意地悪な性格知ってんのか?」

「知ってるさ。それでも、与奈は俺と結婚する。その意地悪な性格も含めていいんだろ?」

「精々、離婚されないようにしろよ」

「離婚なんて、挙式もまだなのに不謹慎だぞ、宇佐美社長」

「お兄ちゃん、充斗も喧嘩しない!」

葵が不毛な口喧嘩を続ける俺達を叱り飛ばした。

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