お見合いマリアージュ~敏腕弁護士との仮初めの夫婦生活??彼の愛は予想外でした(短編)~
挙式当日で、本来なら花嫁は幸せの絶頂に居るはず、でも今の私は…

「設楽さん?」

私の浮かない表情を見ていたメイク担当の新堂さんが心配そうに顔を覗き込んだ。

「ゴメンなさい。ちょっと考え事してしまって」

「マリッジブルーになった花嫁さんを何人か見て来ました。色々と考えてしまうんですよね。本当にこの人でいいのか?幸せになれるのか?って」

私達はそれ以前の問題。
キモチが通い合っていない。

この挙式披露宴だって、私の叔父さんと叔母さんに言われて執り行う儀式的なモノ。



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