お見合いマリアージュ～敏腕弁護士との仮初めの夫婦生活？？彼の愛は予想外でした（短編）～

「詐欺にあったような顔をしてるな…日比谷」

「当然よ…貴方が見合い相手だと知っていたら、此処には来ませんでした…」

「だろうな…」

瓜生さんは相槌を打ち、軽く笑う。
「貴方は見合い相手が私だと知って…此処に来たんですか？」

「…あぁ～俺の下でこき使われていたのはもう七年前か…髪もショートヘアで色気の全く感じない男女だったな…見合い写真を見た時は何処の誰かと思ったぞ…同名の別の女かと思ったよ…でも、こうして会ってみれば…詐欺だな…あの見合い写真はかなり加工修正しているな…」
彼には二年間、こき使われた。彼の話でその当時の出来事が脳裏を掠める。

「瓜生さんこそ…オジサンになりましたね…おほほほっ」

私は彼の毒舌を毒舌で返し、高笑いで締めた。
彼は私の反撃に眉を顰めた。