友人
どちらが本来の藤なのか私には測りかねるが、藤はよく、所謂女性というカテゴリに所属する人の神経を逆撫でする発言を投下してしまうらしく、そのあたりの悪い噂が後を絶たない。
「瀬戸、今日の服すごく似合ってるね。かわいい瀬戸にぴったりな服だ」
藤は恥ずかしくなるほど私を褒めてくれる。嫌なことなど、言われたためしがない。デリカシーのない人、だなんて一度たりとも思ったことが無いから、噂を聞くたびに人違いでは、と思ってしまう。
「ありがとう。藤はほんとによく褒めてくれるね。藤といると自分がお姫様か何かだと思っちゃうな」
「そうかな。思ったこと言ってるだけだよ。」
「口がうまいなあ」
「ほんとのことだから仕方ない」
口元に笑みを浮かべた藤は恥ずかしげもなくそう口にすると、私の手を取った。
「瀬戸、今日の服すごく似合ってるね。かわいい瀬戸にぴったりな服だ」
藤は恥ずかしくなるほど私を褒めてくれる。嫌なことなど、言われたためしがない。デリカシーのない人、だなんて一度たりとも思ったことが無いから、噂を聞くたびに人違いでは、と思ってしまう。
「ありがとう。藤はほんとによく褒めてくれるね。藤といると自分がお姫様か何かだと思っちゃうな」
「そうかな。思ったこと言ってるだけだよ。」
「口がうまいなあ」
「ほんとのことだから仕方ない」
口元に笑みを浮かべた藤は恥ずかしげもなくそう口にすると、私の手を取った。