Rainbow Baby
母や父は、私たちがお腹の中にいた時にあったこと、そして出産中のエピソードなどを時々話してくれます。とても面白くていつも笑ってしまう話ばかりなのですが、一人目の赤ちゃんの話だけはどこか悲しそうに話していました。
そんな時、あるドラマで一人目の赤ちゃんを亡くし、二人目の赤ちゃんを出産した妊婦さんの話を見ました。
「この子が生まれてきて嬉しいけど、一人目の子どもに申し訳ないなって思って……」
そう言った妊婦さんに対し、主人公が「Rainbow Baby」という言葉を教えていました。
欧米では、流産や死産、あるいは新生児期や乳幼児期に亡くなった赤ちゃんの後に誕生した赤ちゃんのことをそう呼ぶそうです。雨上がりの虹のように、悲しみに暮れるお父さんやお母さんの希望の象徴する存在として、そう呼ばれると初めて知りました。
「私、二人の希望になってた?」
私がそう聞いた時、父は「嬉しかったよ」と一言言ってくれました。その言葉が、何故かとても嬉しかったんです。