溺愛もふもふ甘恋同居〜記憶喪失な彼のナイショゴト〜
「……添い寝?」
日和美は恥ずかしさを濯ぎ落としたい一心だったから、自分が告げた不用意な発言で信武の眉が不機嫌そうにピクッと動いたことになんか微塵も気付けなかった。
「なぁ、その添い寝とやらは一体どっちから仕組んだんだ?」
「え? どっちから……って」
信武の声があからさまにワントーン低められたことに気が付いてやっと。恐る恐る彼の顔を見上げたら、怖いくらい真剣な目で見下ろされていて……期せずして心臓がトクンと跳ねてしまう。
これはきっと怖くてそうなったに違いないと、必死に自分へ言い聞かせながら、日和美は懸命に言い募った。
「わ、私がっ。……眠ってる不破さんのお顔を不用意に覗いたりしたから……その、る、ルティちゃんと間違えられて……。それで……グイッと」
「は? お前……寝てる男の顔覗き込んだのか。……一体どう言うシチュエーションだよ」
「あ、あのっ、信武さんが思ってらっしゃるような変なアレじゃなくて……。ただっ、不破さんのことが色々心配だったので、つい……。その……ほんの【出来心】でちょっぴりだけ彼の上に覆い被さってしまったに過ぎないんですっ。……断じて他意はありません!」
しどろもどろ。
テンパるあまり言わなくてもいいことまでバカ正直に交えながら。
「――あの時の私っ、本当に下心は【ほんのちょっと】しかなかったんですっ!」
日和美は恥ずかしさを濯ぎ落としたい一心だったから、自分が告げた不用意な発言で信武の眉が不機嫌そうにピクッと動いたことになんか微塵も気付けなかった。
「なぁ、その添い寝とやらは一体どっちから仕組んだんだ?」
「え? どっちから……って」
信武の声があからさまにワントーン低められたことに気が付いてやっと。恐る恐る彼の顔を見上げたら、怖いくらい真剣な目で見下ろされていて……期せずして心臓がトクンと跳ねてしまう。
これはきっと怖くてそうなったに違いないと、必死に自分へ言い聞かせながら、日和美は懸命に言い募った。
「わ、私がっ。……眠ってる不破さんのお顔を不用意に覗いたりしたから……その、る、ルティちゃんと間違えられて……。それで……グイッと」
「は? お前……寝てる男の顔覗き込んだのか。……一体どう言うシチュエーションだよ」
「あ、あのっ、信武さんが思ってらっしゃるような変なアレじゃなくて……。ただっ、不破さんのことが色々心配だったので、つい……。その……ほんの【出来心】でちょっぴりだけ彼の上に覆い被さってしまったに過ぎないんですっ。……断じて他意はありません!」
しどろもどろ。
テンパるあまり言わなくてもいいことまでバカ正直に交えながら。
「――あの時の私っ、本当に下心は【ほんのちょっと】しかなかったんですっ!」