溺愛もふもふ甘恋同居〜記憶喪失な彼のナイショゴト〜
父の仕事中は基本保育園に通っていたけれど、何かあるたびに父方の祖父母が面倒を見てくれて。
特に祖母は孫の日和美を本当に可愛がってくれたから。
日和美本人には自覚がないけれどかなりの〝おばあちゃんっ子〟なのだ。いや、〝おばあちゃん信奉者〟と言うべきか。
よろめきながらも何とか掛け布団をベランダまで持ち出してバサリと柵に掛けた!までは良かったのだけれど。
「あ、布団ばさみ忘れた!」
それがないと、干した布団が下に落ちてしまうかも知れない。
このアパート、建物が割と敷地一杯一杯に建っていて、ベランダのすぐ下は道路に面している。
布団に限らず、洗濯物なんかも落としてしまったらみんな道端に落下してしまう感じ。
そんなに人通りもないし、滅多に車も通らない道だけど、もちろん通路である以上誰も通らないわけじゃない。
今だって、ちょっと先の方からスーツ姿の男性が歩いてくるのが見えている。
「んーっ!」
なるべく内側に比重が掛かるように布団を引っ張って、布団ばさみを取りに部屋に入ろうと、布団から手を離した途端。
特に祖母は孫の日和美を本当に可愛がってくれたから。
日和美本人には自覚がないけれどかなりの〝おばあちゃんっ子〟なのだ。いや、〝おばあちゃん信奉者〟と言うべきか。
よろめきながらも何とか掛け布団をベランダまで持ち出してバサリと柵に掛けた!までは良かったのだけれど。
「あ、布団ばさみ忘れた!」
それがないと、干した布団が下に落ちてしまうかも知れない。
このアパート、建物が割と敷地一杯一杯に建っていて、ベランダのすぐ下は道路に面している。
布団に限らず、洗濯物なんかも落としてしまったらみんな道端に落下してしまう感じ。
そんなに人通りもないし、滅多に車も通らない道だけど、もちろん通路である以上誰も通らないわけじゃない。
今だって、ちょっと先の方からスーツ姿の男性が歩いてくるのが見えている。
「んーっ!」
なるべく内側に比重が掛かるように布団を引っ張って、布団ばさみを取りに部屋に入ろうと、布団から手を離した途端。