溺愛もふもふ甘恋同居〜記憶喪失な彼のナイショゴト〜
「ほら、私が別の本を勧めちゃったから。てっきり山中さん、サイン会のこと知ってると思ってたし……新刊はあえて勧めなくても興味があれば自分で買うかなって、つい」
言われて、新刊……とつぶやいて。
対象書籍の題名を見て、日和美は思わず苦笑した。
(信武さんのすっごくエッチそうなタイトルの本、新刊だったんだ)
Webpediaに載っていた『誘いかける蜜口』は割と最近発売されたばかりの本だったのだと知って、何だか妙に驚いてしまった日和美だ。
「ウェブペって情報の更新、すっごく早いんですね」
先日見たWebpediaに、すでに新刊『誘いかける蜜口』のことが詳細に上がっていたことを思い出しながら感心の吐息まじりに言ったら、「あれ、更新したの私なの」と多賀谷がはにかんだ。
「え⁉︎ すごい! 多賀谷先輩、ウェブぺの関係者か何かなんですか⁉︎」
思わずポスターから視線を外してキラキラした目で多賀谷を見つめたら、彼女は「えっ」と口走って驚いた顔をする。
それに日和美が「ん?」と小首を傾げたら、「Webpediaは誰でもいじれるのよ?」と苦笑された。
日和美は多賀谷のセリフに心底驚いて、「嘘……」と声を漏らす。
「あ、あのっ、ウェブペの情報って……そんな簡単に誰でも彼でもいじれちゃうものなんですか!?」
興奮のあまり多賀谷の方へ身を乗り出したら、「……いや、だってあれ。誰でも自由に閲覧・執筆・編集できるっていうのが売りの、ネット上のフリー百科事典だもん。あそこに載ってる情報の編集って、世界中のボランティアたちが好きでしてるんだよ?」とさらりと返された。
言われて、新刊……とつぶやいて。
対象書籍の題名を見て、日和美は思わず苦笑した。
(信武さんのすっごくエッチそうなタイトルの本、新刊だったんだ)
Webpediaに載っていた『誘いかける蜜口』は割と最近発売されたばかりの本だったのだと知って、何だか妙に驚いてしまった日和美だ。
「ウェブペって情報の更新、すっごく早いんですね」
先日見たWebpediaに、すでに新刊『誘いかける蜜口』のことが詳細に上がっていたことを思い出しながら感心の吐息まじりに言ったら、「あれ、更新したの私なの」と多賀谷がはにかんだ。
「え⁉︎ すごい! 多賀谷先輩、ウェブぺの関係者か何かなんですか⁉︎」
思わずポスターから視線を外してキラキラした目で多賀谷を見つめたら、彼女は「えっ」と口走って驚いた顔をする。
それに日和美が「ん?」と小首を傾げたら、「Webpediaは誰でもいじれるのよ?」と苦笑された。
日和美は多賀谷のセリフに心底驚いて、「嘘……」と声を漏らす。
「あ、あのっ、ウェブペの情報って……そんな簡単に誰でも彼でもいじれちゃうものなんですか!?」
興奮のあまり多賀谷の方へ身を乗り出したら、「……いや、だってあれ。誰でも自由に閲覧・執筆・編集できるっていうのが売りの、ネット上のフリー百科事典だもん。あそこに載ってる情報の編集って、世界中のボランティアたちが好きでしてるんだよ?」とさらりと返された。