溺愛もふもふ甘恋同居〜記憶喪失な彼のナイショゴト〜
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両親には次の印税が入ったらとか話した信武だったけれど、結局のところ次々と立て続けに仕事が入って、なかなか身動きが取れなくて。
そうこうしている間に萌風もふとしての新刊『あなたと二度目のフォーリンラブ~記憶喪失の彼と、恋のおさらい始めます!~』の発売日が決定してしまった。
新作はタイトルの通り、日和美と自分とのことを敢えてヒーロー目線ではなくヒロイン目線で描いた、実話が元ネタの作品だ。
茉莉奈に許可を取って、日和美にはプロット段階で一度だけ「こういうのを世に出そうと思ってんだけど、構わねぇか?」とチェックしてもらっている。
実際は書きあがった原稿に関しても、校正前のものならば彼女もモデルの一人ということでまずいところがないか読ませても構わないとまで言われていたのだが、これに関しては日和美から「めっちゃ気になるし、すっごくすっごく読みたいけど……お願い! 本の形になるまでは我慢させて? 私、信武がノンフィクションをフィクションに仕立て上げられる優秀な作家さんだって信じて待ってるから!」とかわされてしまって。
もちろん信武自身、二人のプライベートを洗いざらい世間に発信する気なんてさらさらなかったから、プロットの段階からヒロインとヒーローは同じ文具会社に勤める同僚と言う設定に変えてあったし、ジャンル的に言うといわゆるオフィスラブ仕立てにしてあった。
男が記憶を失った理由も、道を歩いていたらいきなり空から布団が降って来た!だなんて突飛なものではなく、交通事故に巻き込まれそうになった彼女を庇った際に、頭を強く打ったからという当たり障りのないものに変更してある。
デビューからずっとファンタジー系しか書いてこなかった萌風もふとしては、現代もののオフィスラブを書くのにはかなり苦労したけれど、この作品だけはどうしても〝立神信武〟としてではなく、日和美が最初に自分を見つけてくれた〝萌風もふ〟として書き上げたかったのだから仕方がない。
萌風として書くと決めたことで思いのほか書きづらくて執筆に手間取ってしまったけれど、最終的には納得のいく仕上がりになったと断言できる。
両親には次の印税が入ったらとか話した信武だったけれど、結局のところ次々と立て続けに仕事が入って、なかなか身動きが取れなくて。
そうこうしている間に萌風もふとしての新刊『あなたと二度目のフォーリンラブ~記憶喪失の彼と、恋のおさらい始めます!~』の発売日が決定してしまった。
新作はタイトルの通り、日和美と自分とのことを敢えてヒーロー目線ではなくヒロイン目線で描いた、実話が元ネタの作品だ。
茉莉奈に許可を取って、日和美にはプロット段階で一度だけ「こういうのを世に出そうと思ってんだけど、構わねぇか?」とチェックしてもらっている。
実際は書きあがった原稿に関しても、校正前のものならば彼女もモデルの一人ということでまずいところがないか読ませても構わないとまで言われていたのだが、これに関しては日和美から「めっちゃ気になるし、すっごくすっごく読みたいけど……お願い! 本の形になるまでは我慢させて? 私、信武がノンフィクションをフィクションに仕立て上げられる優秀な作家さんだって信じて待ってるから!」とかわされてしまって。
もちろん信武自身、二人のプライベートを洗いざらい世間に発信する気なんてさらさらなかったから、プロットの段階からヒロインとヒーローは同じ文具会社に勤める同僚と言う設定に変えてあったし、ジャンル的に言うといわゆるオフィスラブ仕立てにしてあった。
男が記憶を失った理由も、道を歩いていたらいきなり空から布団が降って来た!だなんて突飛なものではなく、交通事故に巻き込まれそうになった彼女を庇った際に、頭を強く打ったからという当たり障りのないものに変更してある。
デビューからずっとファンタジー系しか書いてこなかった萌風もふとしては、現代もののオフィスラブを書くのにはかなり苦労したけれど、この作品だけはどうしても〝立神信武〟としてではなく、日和美が最初に自分を見つけてくれた〝萌風もふ〟として書き上げたかったのだから仕方がない。
萌風として書くと決めたことで思いのほか書きづらくて執筆に手間取ってしまったけれど、最終的には納得のいく仕上がりになったと断言できる。