溺愛もふもふ甘恋同居〜記憶喪失な彼のナイショゴト〜
「だっ、大丈夫です! 貴方をこんな道端で〝押し倒して〟気絶させちゃった責任は私にあるんですもの! きっ、記憶が戻るまでの間、責任を持って面倒見させて頂きます!」

 とりあえずは病院へ、と思った私の手を、大きくてふんわりとした手のひらが包み込んでくる。

「有難うございます……」

 その言葉に「うんうん」と頷きながら、彼の柔らかな手は労働者のものではないな?と思って。

(まっか)せなさぁぁぁーい!」

 ギュッとその手を握り返しながら、彼の王子様みたいにふんわりした見た目から、どこぞの国のプリンスか、はたまたどこかの大金持ちの御曹司様かも!?と勝手な期待に胸を膨らませたのは内緒です。
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