溺愛もふもふ甘恋同居〜記憶喪失な彼のナイショゴト〜
「そんな泣きそうな顔しないで? 大丈夫です。貴女のおっしゃりたいことはちゃんと理解しているつもりです。それよりもむしろ……こんな得体の知れない男のことをそんな風に気遣ってくださって、本当に有難うございます。――記憶が戻っても、僕は日和美さんから受けたご恩を絶対忘れないでいたいです」
肩に感じる不破の手が、思いのほか男性らしく大きなことに、日和美は胸の高鳴りを抑えられない。
そのことがとっても不純に思えてしまって。
(不破さん。私……)
――下心はありません! 純粋な人助けです!(多分)
心の中、自分に言い聞かせるみたいにそう宣言してから、〝多分〟と付けてしまう時点で、本当は下心まみれなんだよねという本心に気が付いた日和美は、それにきっちりと蓋をして、そっと心の奥底深くに仕舞い込んだ。
肩に感じる不破の手が、思いのほか男性らしく大きなことに、日和美は胸の高鳴りを抑えられない。
そのことがとっても不純に思えてしまって。
(不破さん。私……)
――下心はありません! 純粋な人助けです!(多分)
心の中、自分に言い聞かせるみたいにそう宣言してから、〝多分〟と付けてしまう時点で、本当は下心まみれなんだよねという本心に気が付いた日和美は、それにきっちりと蓋をして、そっと心の奥底深くに仕舞い込んだ。