溺愛もふもふ甘恋同居〜記憶喪失な彼のナイショゴト〜
「記憶? さて……どうでしょうね?」
日和美が恐る恐る問い掛けた途端、不破がクスクス笑って。
その様が、やっぱり自分の知っている不破とは違う気がして日和美はますます落ち着かない。
それで半ば無意識。
思わず後ずさろうとした日和美だったのだけれど、いきなり伸びてきた不破の手に腰をガッチリ掴まれて、逆に彼の方へ引き寄せられてしまう。
「あ、あのっ……不破さんっ?」
現状が理解出来なくてオロオロと真正面から自分を見下ろしてくる不破を見上げたら、
「不破じゃない。立神信武、ね?」
その体勢のまま、不意にそんなことを言われてますます困惑して。
「あ、っと、それ……は……」
「ピンとこない? 《《俺》》の本当の名前だよ、《《日和美》》」
ニヤリと〝雄〟の顔をして笑った不破――もとい立神信武は、もはや日和美の知るふわふわ王子ではなかった。
草食系ゆるふわ王子だった不破譜和さんが、いきなり肉食系ワイルド王子になりました――っ!?
神様、これは夢ですか!?
日和美が恐る恐る問い掛けた途端、不破がクスクス笑って。
その様が、やっぱり自分の知っている不破とは違う気がして日和美はますます落ち着かない。
それで半ば無意識。
思わず後ずさろうとした日和美だったのだけれど、いきなり伸びてきた不破の手に腰をガッチリ掴まれて、逆に彼の方へ引き寄せられてしまう。
「あ、あのっ……不破さんっ?」
現状が理解出来なくてオロオロと真正面から自分を見下ろしてくる不破を見上げたら、
「不破じゃない。立神信武、ね?」
その体勢のまま、不意にそんなことを言われてますます困惑して。
「あ、っと、それ……は……」
「ピンとこない? 《《俺》》の本当の名前だよ、《《日和美》》」
ニヤリと〝雄〟の顔をして笑った不破――もとい立神信武は、もはや日和美の知るふわふわ王子ではなかった。
草食系ゆるふわ王子だった不破譜和さんが、いきなり肉食系ワイルド王子になりました――っ!?
神様、これは夢ですか!?