成り行きでイケメン後輩と付き合うことに。
 映画を観た。
 好きなアニメだったから、入り込んでしまっていた。
 しかし、途中で、市村くんが、手を繋いできて、存在を忘れてしまっていたことに気付いた。

『しまった。1人じゃなかった。』

 映画が終わり、外に出た。
「おもしろかったですね。
 でも、れいかさん、俺のこと忘れたでしょ?」
「あっ、やっぱりバレてました?ごめん。」
市村くんは笑った。
「謝らなくていいですよ。アニメに真剣なれいかさんも素敵です。」
「ははっ。」
 笑うしかなかった。
 
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