三番線に恋がくる
「それでこれ。……昨日のお礼に」
「え!?」
必死で話題を探す私に、彼は鞄から取り出した何かを差し出した。
それは手のひらにおさまるほど小さな包み。
透明なセロファンの袋に、キラキラ光るキャンディが入っていた。
「わああ、綺麗…………って、あの、いや、そんな!却って申し訳ないです!そんなお礼をされるようなことしてないのに」
「そんなことないよ。昨日、本当に気分が悪かったから、君に声をかけてもらえて助かりました」
「え……でも……私が渡したのなんて、ただの普通のノド飴なのに」
「これも普通の飴だよ。でも、…受け取ってもらえたら嬉しいです」
そう言って私を見つめる彼の目は、キャンディよりもずっと透き通っていて綺麗。
顔が熱くなっていくのがわかる。
まずい…。
顔が、赤くなっちゃう。
彼に赤らんだ顔を見られるのが恥ずかしくて、私はうつむく。
「あ、あの……」
「うん?」
「キャンディ、ありがとうございます。……大切に食べます」
「良かった。こっちこそありがとうございます」
やがて、電車は彼の駅にとまる。
「それじゃあ」
彼はそう言って、微笑むとサッと電車を降りていった。
「え!?」
必死で話題を探す私に、彼は鞄から取り出した何かを差し出した。
それは手のひらにおさまるほど小さな包み。
透明なセロファンの袋に、キラキラ光るキャンディが入っていた。
「わああ、綺麗…………って、あの、いや、そんな!却って申し訳ないです!そんなお礼をされるようなことしてないのに」
「そんなことないよ。昨日、本当に気分が悪かったから、君に声をかけてもらえて助かりました」
「え……でも……私が渡したのなんて、ただの普通のノド飴なのに」
「これも普通の飴だよ。でも、…受け取ってもらえたら嬉しいです」
そう言って私を見つめる彼の目は、キャンディよりもずっと透き通っていて綺麗。
顔が熱くなっていくのがわかる。
まずい…。
顔が、赤くなっちゃう。
彼に赤らんだ顔を見られるのが恥ずかしくて、私はうつむく。
「あ、あの……」
「うん?」
「キャンディ、ありがとうございます。……大切に食べます」
「良かった。こっちこそありがとうございます」
やがて、電車は彼の駅にとまる。
「それじゃあ」
彼はそう言って、微笑むとサッと電車を降りていった。