三番線に恋がくる
☆☆☆
週末は両親が仕事休みなので弟の面倒を見なくていいから、のんびり過ごせる。
だから梓たちと遊んだり、夜更かしして動画みたり、楽しく過ごした。
でも時折、東条くんのことを思い出したりして…
そんなときは胸が苦しくなるのだ。
そして日曜の夜。お風呂に入ってそろそろ寝ようかと部屋に戻ると、ドアが少し開いていることに気づいた。
最初はちゃんと閉めなかったのかと思ったけれど、中からひそひそ話し声がするのですぐに原因がわかった。
「こら!あんたたち、勝手に人の部屋に入るなっていつも言ってるでしょう!?」
怒鳴りながら部屋へ入ると、ビクッと驚いた様子の弟三人。こっそり忍び込んでいたようだ。
昔からコイツらはこうしてちょくちょく私の部屋で勝手に遊んだり、ものを持ち出したりする。
「し、白雪ー、もう風呂あがったのかよ」
そう言って気まずそうにする、長男の翼。
その手に持っているものを見て、私は声をあげた。
「ちょ……っ、あんた何やってんのよ!返しなさい!」
翼の手にはジュエリーキャンディ。
私の大切な勇気のもとだ。
慌てて、少し乱暴に翼の手から奪い取る。
もう残り少なくなっていたキャンディ。
心なしか、さっきよりも減っている気がする。
「ま、まさかあんたたち、食べたの!?」
よく見ると、末っ子の大地が口をモゴモゴ動かしている。
そしてうつむきながら、「だって、ノドがイガイガしたから」なんてつぶやいた。
週末は両親が仕事休みなので弟の面倒を見なくていいから、のんびり過ごせる。
だから梓たちと遊んだり、夜更かしして動画みたり、楽しく過ごした。
でも時折、東条くんのことを思い出したりして…
そんなときは胸が苦しくなるのだ。
そして日曜の夜。お風呂に入ってそろそろ寝ようかと部屋に戻ると、ドアが少し開いていることに気づいた。
最初はちゃんと閉めなかったのかと思ったけれど、中からひそひそ話し声がするのですぐに原因がわかった。
「こら!あんたたち、勝手に人の部屋に入るなっていつも言ってるでしょう!?」
怒鳴りながら部屋へ入ると、ビクッと驚いた様子の弟三人。こっそり忍び込んでいたようだ。
昔からコイツらはこうしてちょくちょく私の部屋で勝手に遊んだり、ものを持ち出したりする。
「し、白雪ー、もう風呂あがったのかよ」
そう言って気まずそうにする、長男の翼。
その手に持っているものを見て、私は声をあげた。
「ちょ……っ、あんた何やってんのよ!返しなさい!」
翼の手にはジュエリーキャンディ。
私の大切な勇気のもとだ。
慌てて、少し乱暴に翼の手から奪い取る。
もう残り少なくなっていたキャンディ。
心なしか、さっきよりも減っている気がする。
「ま、まさかあんたたち、食べたの!?」
よく見ると、末っ子の大地が口をモゴモゴ動かしている。
そしてうつむきながら、「だって、ノドがイガイガしたから」なんてつぶやいた。