三番線に恋がくる
そのとき。
ヴヴ……!
私のスマホが震えた。

「え、あ……LINE?誰……あ………」

東条くんだ。

もうずっと会っていない東条くん。
LINEも交換はしたけれど、メッセージのやりとりはしたことがなかった。

「……な、なんだろう」

本当はこわい。見るのがこわい。
でも心の中、わずかに残った勇気が逃げるなとささやく。
私はハートのキャンディを握りしめ、LINEを開いた。


そこには、一枚の写真。
一羽のインコが写っていた。

これは……

『車掌インコちゃん。私、一度会ってみたいんだよねー』

いつか、私が東条くんに言っていた。
覚えていてくれたんだ。

そしてメッセージ。

『見慣れていたけど。
西園寺さんが嬉しそうに話すから
よく見たら可愛いなと思ったよ。

いつか一緒にみたい』


「………っ!」

気づけば、私は学校の荷物を持ち、そのまま走り出していた。
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