三番線に恋がくる
「……は、はは。仕方ないか。だって、本当ギリギリだったもんね。てか、駆け込み乗車は危ないし。駄目だよね」


言いながら私はホームにへたりこむ。
もう体力も限界だ。

「仕方ない……仕方ないよ。残念だったけど、でもまた頑張ろう。大丈夫だよ、キャンディがなくても、大丈夫……」

そう言いながらも、目の前がにじんでいく。
間に合わなかったことより、自分のふがいなさがつらかった。



「………西園寺さん」

「え?」
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