それでも私は、あなたがいる未来を、描きたかった。
一生の後悔
1週間後の終業式を翌日に控えた日、終礼が終わると、私と美羽は既にまとめておいた荷物を持って教室を飛び出した。
「カフェに行くなんて久しぶりだねえ」
「ほんと!! ここのところ、勉強しかしていなかったからね」
今日は入試前の最後の休息日として、お気に入りのカフェへ行くことをずっと前から約束していた。
そしてここ数日、私はこの日を楽しみに勉強に励んでいた。
「おーい、吉川!」
階段を降りようとしたとき、教室のドアから顔だけだした先生が、私の名前を呼んだ。
「ごめん、美羽。ちょっとだけ待っていて? すぐに戻ってくるから!」
「りょーかい!!」
私は早足で、廊下まで出てきた先生の元へ駆け寄る。
「どうしたの?」
「頑張れよ!」
「……なにが?」
急な激励に、状況がつかめず、私は首を傾げる。
「最近、成績安定してきているだろ。この調子で、頑張れよ」
「うん……?」
一応頷いたはものの、頭の中には「?」がたくさん浮かぶ。
「どうしてー…」
「沙帆~~! 早く~~!」
“どうして急に、そんなこと言うの?”
そう聞こうと思った時、美羽が私を呼んだ。
「今行くー!!」
美羽に返事をすると、私は、「また明日ね!」と先生に背を向けた。
まさかこれが、先生との、最後の会話になるなんて、知らずに。
「カフェに行くなんて久しぶりだねえ」
「ほんと!! ここのところ、勉強しかしていなかったからね」
今日は入試前の最後の休息日として、お気に入りのカフェへ行くことをずっと前から約束していた。
そしてここ数日、私はこの日を楽しみに勉強に励んでいた。
「おーい、吉川!」
階段を降りようとしたとき、教室のドアから顔だけだした先生が、私の名前を呼んだ。
「ごめん、美羽。ちょっとだけ待っていて? すぐに戻ってくるから!」
「りょーかい!!」
私は早足で、廊下まで出てきた先生の元へ駆け寄る。
「どうしたの?」
「頑張れよ!」
「……なにが?」
急な激励に、状況がつかめず、私は首を傾げる。
「最近、成績安定してきているだろ。この調子で、頑張れよ」
「うん……?」
一応頷いたはものの、頭の中には「?」がたくさん浮かぶ。
「どうしてー…」
「沙帆~~! 早く~~!」
“どうして急に、そんなこと言うの?”
そう聞こうと思った時、美羽が私を呼んだ。
「今行くー!!」
美羽に返事をすると、私は、「また明日ね!」と先生に背を向けた。
まさかこれが、先生との、最後の会話になるなんて、知らずに。