夜桜
「失礼します、お茶をお持ちしました。」
「ああ、ありがとうございます。」
土方さんと近藤さん、源さんにお茶を渡していく。
「それにしても、随分と若い子が入ってきたね。 こんな子。 何処で手に入れたんだい?」
「こいつから入隊を志願したんだ。この時期、隊士が入ってくるなんて驚きだろう?」
私はこちらを見てくる源さんに会釈をし、その場を離れようとした。
その時、私は源さんに袴の裾をつかまれた。
「ひゃあ!」
私は胡坐をかいている源さんの体にすっぽりと収まってしまった。
「孫ができたみたいだ。って言っても、私は嫁も子供もいないがな!」
「ったく源さん、大阪出張での疲れも溜まっているはずだ。 少し休んだらどうだ?」
源さんは私の頭を撫でながら笑った。
「皆の顔を見たら、疲れなんて吹っ飛んだい!あ~落ち着く。 そういえば、総司の姿が見えんな。」
「沖田さんなら、調理場にいますよ。」
「そうかそうか。 早く顔を出してあげないとな。」
源さんの顔は、とても晴れやかなものだった。
先程の発言から、彼にとって新選組とはかけがえのない存在なのだろうと予想がつく。
「あ!椿ちゃんお土産の菓子があるから食べていきなさい!ほら!総司の分も!」
源さんがお茶を啜りながら言った。 真ん中にある茶菓子に手を伸ばし、私の掌に握らせた。
まるで、祖父と接しているような感覚だった。 私に家族がいるのか。
それは分からないが私に祖父がいたらこんな感じなのだろう。
何とも言えない、心地良い雰囲気だった 自然と笑顔になってしまう。
「ありがとうございます。 お話の途中なので私はここで失礼させていただきます。 もうすぐ朝食ができる頃だと思いますので、その時は呼びに参ります。」
「では試守、頼んだぞ。」
もうそんな時間か、と近藤局長が言った。
「はい、それでは。」
「ああ、ありがとうございます。」
土方さんと近藤さん、源さんにお茶を渡していく。
「それにしても、随分と若い子が入ってきたね。 こんな子。 何処で手に入れたんだい?」
「こいつから入隊を志願したんだ。この時期、隊士が入ってくるなんて驚きだろう?」
私はこちらを見てくる源さんに会釈をし、その場を離れようとした。
その時、私は源さんに袴の裾をつかまれた。
「ひゃあ!」
私は胡坐をかいている源さんの体にすっぽりと収まってしまった。
「孫ができたみたいだ。って言っても、私は嫁も子供もいないがな!」
「ったく源さん、大阪出張での疲れも溜まっているはずだ。 少し休んだらどうだ?」
源さんは私の頭を撫でながら笑った。
「皆の顔を見たら、疲れなんて吹っ飛んだい!あ~落ち着く。 そういえば、総司の姿が見えんな。」
「沖田さんなら、調理場にいますよ。」
「そうかそうか。 早く顔を出してあげないとな。」
源さんの顔は、とても晴れやかなものだった。
先程の発言から、彼にとって新選組とはかけがえのない存在なのだろうと予想がつく。
「あ!椿ちゃんお土産の菓子があるから食べていきなさい!ほら!総司の分も!」
源さんがお茶を啜りながら言った。 真ん中にある茶菓子に手を伸ばし、私の掌に握らせた。
まるで、祖父と接しているような感覚だった。 私に家族がいるのか。
それは分からないが私に祖父がいたらこんな感じなのだろう。
何とも言えない、心地良い雰囲気だった 自然と笑顔になってしまう。
「ありがとうございます。 お話の途中なので私はここで失礼させていただきます。 もうすぐ朝食ができる頃だと思いますので、その時は呼びに参ります。」
「では試守、頼んだぞ。」
もうそんな時間か、と近藤局長が言った。
「はい、それでは。」