夜桜
「お、丁度幹部が揃っているな。 機会がいいな。 ではここで話すとしょうか。」

近藤局長が言うと、土方さんが頷いた。

「話す…?」

「ああ、零番組のことだ。」

私は腰を上げ、勢いよく立ち上がった。

一体零番組とは何の役目をするのだろうと思っ ていたが、ようやく命が下る。

「零番組とは、今までなかった組だ。皆は疑問に思っただろう。」

皆が頭を揃えて頷いた。

「零番組は、別名特別作戦班だ。いわゆる裏部隊。 もっと言うと、秘密兵器だ。 組長の 誠守君を筆頭に、剣の腕が立つ者を集めた組といたす。」

近藤局長は一人一人の顔を見て言った。

「組長、誠守椿。隊員、近藤勇、土方歳三、 山南敬介、沖田総司、永倉新八、斎藤一、 井上源三郎、藤堂平助、原田左之助。以上十名を零番組とし、新選組を引っ張っていた
だきたい!」

近藤局長の言葉に皆は顔を合わせた。

それもそのはず、格組の組長、そして、局長と副長、総長で編成された部隊なのだから。

「近藤局長、零番組とは、一体どのような役目を?それにこの編成… 新選組の長である貴方が、何故この組に?」

「裏部隊と言ったろ?そのままの意味だ。特別な時に動く。それが零番組の仕事だ。」

あまり意味が分からなかったため、もう一度同じことを聞こうとしたが、同じ答えが返ってくることを予想したので辞めておいた。

「まあ、その時がくれば分かる。」

近藤局長は笑い、私の肩を叩いた。

「零番組の指示が無い限り、君たちはいつもの役目をしてもらう。いいか?」

「了解!」

皆で声を揃えて言った。

詳しくは分からない、謎に満ちた組、零番組。 それが活躍する日を待ち望んで、その日に備えて日々鍛錬と仕事をする。
私のやるべきことが明確になったことを確認し、私は一人でに頷いた。
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