あやかし戦記 永遠の終わり
「殺してやる」

チターゼはそう呟き、剣を振る速度を上げ、ベルフェゴールの核を探すために首や足などを狙っていく。

「お前みたいなのに核を探せるわけないじゃん!」

ベルフェゴールはそう言った刹那、チターゼの顔に向かって黒い粉のようなものを投げ付ける。粉が顔面に当たった刹那、チターゼは「な、何だこれは!」とパニックになりかけた。

目の前が、まるで夜の闇に飲まれてしまったかのように黒に染まり、何も見えない。そして僅かだが剣を持つ手と足が痺れている。

「僕が作った薬だよ。しばらく手足が痺れて目が見えなくなるんだ」

ケラケラとベルフェゴールの笑い声が聞こえた刹那、チターゼの体が吹き飛ばされる。どこかに強く体をぶつけ、身体中から血が流れていく。擦り傷が身体中にできているようだ。

「うっ……」

地面に倒れて動けずにいるチターゼを、ベルフェゴールは乱暴に髪を掴んで頭を持ち上げ、顔を殴る。そして蹴り飛ばされた。
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