あやかし戦記 永遠の終わり
そう言い、光線を避けるギルベルトだったが、逃げ遅れた前髪が何本か光線に当たってパラパラと落ちていく。ゼエハアと肩で荒い呼吸をするギルベルトに対し、「大したものだ」とサタンは手を叩いて褒める。

「片目が不自由だと、距離感などは普通の人間ならば全く掴めないはず。それなのに、この俺の攻撃を避けるとはな……」

「君に褒められても……全く嬉しくないな……」

ギルベルトは剣を構え、サタンを見る。顔はポーカーフェイスを保っているものの、サタンの攻撃を避けてばかりで何か策はないのかとその頭では考えていた。

サタンの攻撃をギリギリでも避けられるのは、アレス騎士団四大戦闘員の一人だったからである。だが、このままではいつ力尽きて攻撃に当たってしまうかわからない。攻撃に当たれば死は免れないだろう。

(奴の核を探さないといけない……。それにはこちらからも攻撃しないといけないんだけど、あいつが攻撃をしまくるせいで近付けないんだよね)
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