あやかし戦記 永遠の終わり
サタンがギルベルトに掴みかかろうとし、ギルベルトはそれを避けて蹴り上げる。サタンが怯んでいる隙に顔面に拳を叩き込む。

「ほら、弱いじゃん」

「テメェ……!」

余裕そうに笑うギルベルトの前で、サタンは鼻血を拭う。だが、人とは違い妖は一瞬で回復してしまう。

「お前のもう片方の腕も引きちぎってやる!」

「……やってみたら?できるのならだけど」

ギルベルトが挑発すると、サタンが一瞬で間合いを詰めてくる。サタンの硬い腕を義手の手で受け止め、ギルベルトは腹をもう片方の手で殴る。

「これ、義手の方の手で殴ったら人間だとあばら骨何本か骨折してるよ。そっちの方が君にはよかったかな?」

「……ふっざけんな!」

サタンの蹴りがギルベルトの顔を狙う。それをギルベルトは素早く避け、サタンの膝を思い切り蹴り上げた。どうやら、偶然にもそこがサタンの急所だったらしく、サタンはその場に悶えながら崩れ落ちる。
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