あやかし戦記 永遠の終わり
「アレン、危ない!」

固まったアレンを仲間が引っ張り、マモンに銃弾や矢を放つ。だが、マモンはそれらを軽々と避け、避け切れないものはお金の入った袋を盾にして塞いでいく。

「クソッ!」

仲間の一人がマモンの元へ走り、自身の武器である大刀を振り回す。だが、マモンは余裕そうに避けた後、素早く仲間の背後に回り、手刀を食らわせる。

「うっ……」

地面に倒れた仲間に対し、マモンは何やら魔術を発動させようとしていた。アレンは咄嗟に近くに落ちていた金貨を拾い、それをマモンに向かって投げ付ける。

「気絶させてからしか戦えないなんて、卑怯にも程があるだろ!」

悪魔相手に勝てるとは思えない。だが、マモンの意識を少しでも気を失った仲間ではなく自分に向けるため、アレンは金貨を再び拾う。

「俺の金に汚い手で触れるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

顔を真っ赤にし、マモンが地面に散らばった金貨を蹴り飛ばしながら走ってくる。手から出された光線を避けたものの、マモンに腹を蹴り飛ばされ、地面に押し倒された後は顔を何度も殴られる。
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