本気の恋を、教えてやるよ。
思わず沈黙してしまい、流れ出した気まずい雰囲気を、駒澤くんは叫ぶように断ち切った。
「つまり、俺は本気の本気でアンタが好きってこと!気の迷いとかじゃなく!わかった?恥ずかしいからこれ以上言わせないでくれるかな」
「ご、ごめんなさい」
「謝るのもやめて。フラれた気分になる」
苦い顔で見られ、条件反射でまた謝ろうと下げかけた頭を、どうにか抑える。
そんな私に、駒澤くんはニヤリと笑った。
「覚悟しなよ。これからは俺、本気で行くから」
「え……?」
「アンタのこと、本気で奪いに行くから」
そう宣戦布告した駒澤くんは、呆気に取られている私をよそに、私に顔を寄せると。
ちゅ、と可愛らしい音を立てて、私の額にキスを落とした。
「……っ!!」
びっくりしておでこを押さえながら後ずさる私に、駒澤くんが楽しそうに笑う。
「くくっ、すげー真っ赤。俺が話しときたかったのは、それだけだから」