本気の恋を、教えてやるよ。
「梓ちゃん、今年も一緒に居てね」
営業部みたいにお客様と第一線でやり取りをしているような部署は前半からの参加が必須だが、私達みたいな管理部門は社内パーティのみで良い。
とはいえ、普段話さないような人からも話しかけられたりして、そういうのを上手く対応できない私は、いつも梓ちゃんに助けて貰っていた。
だから今年もよろしくね、という意味で視線を送った……のだけど。
「え?茉莉は駒澤と居るんじゃないの」
「え?」
梓ちゃんがそう不思議そうに首を傾げるから、私も負けじと同じように首を傾げた。
「な、なんで駒澤くん……?」
「だって折角の自由行動!こんなときにイチャイチャしないでどうするの!」
「えっ!?」
イチャイチャって……会社のパーティで!?
そもそも、駒澤くんとはそんな関係でもなんでもないのに!
「む、無理だよそんなの」
「何が無理?」