本気の恋を、教えてやるよ。
慶太から連絡があった時には勿論応じた。でも、慶太はいつにも増して激しいキスを私にして、そのまま抵抗も許されずベッドにもつれ込んで。
他の人に触れた唇でキスなんかしないで。
そう思いながら、私はただひたすら耐えるしか無かった。
……嫉妬、なんて。
そんな気持ちはもう、捨てたと思ってたんだけどなあ、なんて苦笑いする。
慶太に浮気され始めた最初の頃は、苦しくて、泣きたくなって、それこそ嫉妬で狂いそうな時もあったけど。
今ではもう仕方ないと割り切って、すべて受け入れたはずだったのに。
結局のところ、私は慢心していたのかもしれない。
慶太は最後には私を求めてくるからと。
だから、現実を目の当たりにした時に、もしかしたらもう、慶太が私の元には帰ってこないかもしれない、と思って。
もう私のことなんて要らないと、捨てられるんじゃないかなんて思って。
そうしたら、怖くなった。