本気の恋を、教えてやるよ。
「!?……げほっ、ごほっ」
い、痛いな梓ちゃん!
あまりの強さに思わず涙ぐみながら梓ちゃんを見上げると、梓ちゃんは呆れたように笑っていた。
「今更何弱気になってんの!駒澤があんたのこと嫌いになるわけないでしょ。鬱陶しいくらい好きで仕方ないオーラ出しまくってんのに」
す、好きで仕方ないオーラ!?
なんだそれ、恥ずかしい。
「まあとにかく、自信持ちな!絶対大丈夫だから」
私が保証してあげる!と指切りしてくれた梓ちゃん。
うん……そうだね、信じないと。
待たせてごめんね、って謝って。そしたら。
今まで駒澤くんがくれた沢山の「好き」よりも、もっと大きな「好き」を返すから。
「──え?一緒に帰れない?」
「う、うん、ごめんね……」
そしてバレンタインを二日後に控えた、金曜日。
今日はお昼を駒澤くんと二人で食べていて、私は申し訳ないけど今日は帰れないことを伝えた。