本気の恋を、教えてやるよ。



そんな私の考えが分かったのか、楽斗は拗ねたように唇を尖らせ、「俺が楽しくもないランチを部長と過ごしている間……」と付け足す。


「梓ちゃんと慶太と、先月出来た中華料理屋さん行ってきたよ」


美味しかったから今度二人で行こうね、と言うと、腑に落ちない様な顔で「ふーん……」と生返事する楽斗。


「……相変わらず筒井と仲がいいことで」


次いで発せられた言葉と胡乱な目付きにぱちりと瞬いてから、その可愛らしいあからさまな嫉妬に今度は声を立てて笑ってしまった。


「もー、気にするようなこと無いのに!」

「分かってるけど、俺は一緒に食べれなかったのに狡い」


慶太とは今では良い友達で、楽斗もそれは分かってくれてるし、なんなら慶太もいれてみんなでご飯を食べることもある。


いつもは気にしないけど、ちょっと機嫌が悪い時はこうやって可愛いヤキモチを妬くのだ。



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