李月くんのお気に入り
遡ること数分前
私は推しグッズを買うべく物販の列に並んでいた。
ザワザワとしている会場だと言えど皮肉にも前の人の会話位は聞こえてしまうのである。
「李月のグッズはすぐ売れちまうからやっぱ稼ぎがいあるんだよなあ。」
「今度は前よりもうちょい高額で転売しようぜ。」
明らかに転売ヤーだとわかる会話。
普通のオタクはここで怒りをかみ締めながらもsnsに書き込むことでイライラを抑え込めるのだろうが
残念ながら私は普通のオタクではなく
気づいた時には手を出してしまっていた。