李月くんのお気に入り



ああ終わった。


そう思いながら意識のない男達を見下ろす。


周りの悲鳴や視線を横目に、私は自らの手で警察に電話をかけた。



________しばらくして警察が到着した。


幸い男達も気絶で済み、ライブも中止沙汰にはならなかった。


警察署で事情を説明し、まだ未成年の為大きい罪には問われなかった事には安心したが


"推しのライブで人を殴ってしまった"


きっと推しの、Rikkaの評判にも影響させてしまう問題を起こしてしまったことが何倍も何倍も悔しくてならなかった。


警察署を出た頃には日も沈んでいて、


私は時間を見ようとスマホの画面を点灯させる。


もうすぐライブが終わる時間だ。


行きたかったな


なんて、思わせる隙もなく私はスマホに写っている文章に追い打ちをかけられた。



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