角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

先輩の腕の中は、甘過ぎます





ただいま私は、絶対絶命のピンチです……!


「楠木さんってやっぱり平野先輩と親密な関係なんじゃないの?!」


クラスメイトの女の子たちに、詰め寄られています。


原因は、数日前に先輩が教室に来て私を連れ去ったあの一件。

そのせいで注目の的になり、廊下には他のクラスの先輩のファンの子たちも来ていた。


「し、親密って……」

「だからそれは恋人同士ってことだよ!」


私と平野先輩が恋人同士……?!


「違うよ…私と先輩は、ほんとにそんな関係じゃないよ」


お菓子をあげる関係ではあるけど、それ以上なんて私たちに限ってはない……。


「じゃあこの前のあれは何だったの? どうして先輩が楠木さんを連れて行くの?」

「え…それは……」


どうしよう。お菓子をあげてるからとは言えないし……。


「私が落としたものを…拾ってくれたみたいで…」

「落とし物? だったら教室で渡せば済む話じゃない?」
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