角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
あれ、もしかして違ったのかなぁ。
「まぁとにかく、楠木さんが作るお菓子楽しみにしてるね!」
「う、うん……?」
じゃあ日向くん、お菓子作り手伝うわけじゃないのかな。
「ちょっと日向くん、何もしない人に瑠衣のお菓子はあげられないわよ!」
ええっ、つばきちゃん何言ってるの……。
「だって俺、お菓子作りとか得意じゃないから。それに琴原さんこそ手伝ってないじゃん」
「うっ……。人間には向き不向きってものがあるのよ! 私は味見役なんだからいいの!」
「じゃあ俺は、後片付けしよーっと!」
ひとグループ4人で作るはずなのに、つばきちゃんと日向くんが抜けているため、私たちのクラスは2人で作ることに。
「楠木さん、どうする? 私たち作業遅れてるみたいだけど……」
「と、とりあえず進めちゃおっか」
つばきちゃんたちは、手伝うつもりはないらしく日向くんと言い合いをしていた。