角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

「苦しいも含めてそれが恋なの。楽しいだけが恋じゃないんだよ。それがあってこそ成長していくんだから」


やだなぁ、苦しい思いしたくない。


「だったら私、恋しなくてもいいかな……」

「まぁ、そういう人もいると思うから否定はしないけど。でもね、自分がそう思っていても恋っていつのまにかしてるものなの」

「いつのまにか？」

「恋って、自分でするものじゃなくていつのまにか落ちてるんだから」


恋は、いつのまにか落ちるものなの？


「……全然、分からないや」


頭の中が、ぷしゅーっと音を立てる。


固まる私を見て、クスッと笑ったつばきちゃん。


「まぁ、瑠衣は初恋もまだだから特にそう思うのかもね。だけど、瑠衣が気づいてないだけで変化してることたくさんあると思う」


気づいてないだけで？


「……私が？」


じゃあ私、今すでに変化してることがあるってこと？