角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

「瑠衣、ここ座って」


その周りだけなぜかすごく綺麗になっていた。


「あの先輩……ここどうしたんですか?」

「俺の1年の頃からの昼寝スペース」


あっ、だから綺麗に手入れされてるんだ。


お尻が痛くないように柔らかなクッションが敷いてあったり、見つからないようにカーテンがされていたり。

ここに人がいるなんて、中に入らない限り見えては来ない。


「どうせ使われてないから私物を少しずつ持って来て快適に過ごせるようにしてた」

「怒られないんですか?」

「大丈夫。俺、成績いいし先生たちから信頼されてるから」


すごい、先輩頭いいんだ。かっこいい上に成績優秀だなんて、完璧すぎる。


「すごいですね、先輩」


私なんて勉強しないと平均点とれないし、数学は苦手だからいつもギリギリだったりするのに。
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