角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

今まで彼女いないって思っていたのが、おかしいのかもしれない。


──チクッ…


先輩がお菓子食べてくれるから、彼女はいないって、どこかで安心していたのかも。


「そりゃあね、ファンもたくさんいて先輩の彼女になりたい人はたくさんいると思うけど、瑠衣と仲良くしてて隠れて他の子と仲良くしてるなんてこと先輩に限ってないと思う」


先輩の全てを知っているわけじゃないから、なんとも言えないけど。

噂って、火のないところに煙は立たないっていうし……。

やっぱり、小さな噂があったから大きくなっちゃったんじゃないのかなぁ。


「瑠衣、それどうするの? 今日も先輩にお菓子あげる予定だったんでしょ」


先輩にほんとに彼女がいるなら、私がお菓子をあげるのはどう考えてもおかしいよね。


「うん、でもやめようかな」


せっかく作ったけど、仕方ないよね……。


「なんの話してるの?」


私たちの話にさらりと入り込んだ日向くん。
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