角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

「だってもう……あげられないから」

「それはまだ分からないじゃん。お菓子あげるついでにほんとのこと聞いてきたらいいじゃん!」

「で…できないよ、そんなこと」


直接本人に聞くなんて、そんな怖いことできない。

もし肯定されてしまったら?

先輩のこと好きでいることも許されなくなっちゃう。そんなのいやだよ……。


「だけど、瑠衣……」


つばきちゃんには悪いけど、これはもうあげられないよ。


「あのさ、それってもしかして……平野先輩にあげるつもりなんだ?」


えっ……どうしよう、日向くんにバレちゃった……。


「いや、えっと……それは……」


でも、嘘つくのは嫌だな。

だって先輩のことを好きじゃないって否定してるみたいになるから。


「日向くんの言うとおり先輩にあげるつもりだったの。でももう……必要なくなっちゃったから」


先輩のために作ったのに……なぁ。

たくさん“愛情”込めたのに……。
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