角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

「あらら〜。なんかいい雰囲気の2人がいるわね〜」


もうっ……。見てたなら、来てくれてもいいのに。


「もしかして日向くんに告白でもされたのかしら？」


口元に手を当ててムフッと笑う、つばきちゃん。


「えっと、それは……」

「まあ、あの様子じゃどう見てもそうなんだろうけど」


つばきちゃんに隠し事なんて無理みたい。

一瞬で気づかれてしまう。


「それでどうするの？」

「どうって、それは……断るつもりだけど……」


断ろうとしたら日向くんが少し考えてみてって引き止められちゃったんだよね。


「じゃあ先輩のことは、どうするの？」

「どうもしない、かな……」


というよりは、どうすることもできない。

彼女がいるなら私は邪魔になるだろうし。


「瑠衣は、ほんとにそれでいいの？」


いいとか悪いとか、そういうことじゃなくて……。