角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

おみくじ付きのチョコなんて珍しい。

もしかして日向くん、私のことを元気づけようとしてくれてる?


「えっと、じゃあ……こっち」


左側の方に指をさすと、ニイと笑った日向くんは手を開いて。


その上には、小さな四角いものがあった。


「せーかいっ! じゃこれあげる!」

「……あり、がとう」


四角いチョコレートには、小さくおみくじ付きと書かれていた。


なんだか優しい日向くんらしくて思わずクスッと笑ってしまった。


「甘いもの食べると元気になるよ!」

「……へ?」


元気になるって……それって、私のため……?


「あっ、べつに無理に元気になれってわけじゃないよ?! ただ少しでも瑠衣ちゃんが元気になればなぁ……と思って」
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