角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
今、先輩に会ったら私きっとなにも言えずに逃げちゃうもん……。
日向くんは、私の事情を知っているのになにも聞かないでくれる。
告白されたのに、全然気まずくなんてならなくて、むしろすごく自然体で。
私のことを考えてくれているのが伝わってくる。
日向くんの告白を受け止めたら私、幸せになれるのかな。
先輩のこと、忘れられるのかな。
私、幸せになりたいのかな。
ほんとは、どうしたいんだろう。
「瑠衣ちゃん、お待たせ」
しばらくして戻って来た日向くんは、両手に紙コップを持っていた。
「ミルクティーと緑茶だけど、どっちがいい?」
もしかしてこれを買うために……。
「……み、ミルクティーで」
「はい、どーぞ」
ありがとう、と受け取る。
日向くんは、私の隣の席に腰掛けた。
そして一口緑茶を飲むから、つられて私も一口飲んだ。