角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
笑うと、お花みたいに笑顔が咲く。
可愛いなぁ……。私もこんなに可愛い子に生まれたかった。
「えーっとね、実はお話があって! でもここだと目立つから……場所移動しよっか?」
私に話ってなんだろう。でも……。
「う、うん」
可愛い子のお願いを断ることができなかった私は、それに頷いた。
それから移動してやってきたのは、中庭だった。
そういえば先輩とはじめて会った場所はここだったなぁ。
あの出会いがなければ、先輩と会うこともなかったしお菓子を食べてもらうこともなかった。それに……
先輩のことを好きになることだってなかった。
「っ、」
少しだけ、懐かしく思い胸がキュッと詰まる。
また私……先輩のこと考えてる。
先輩には彼女がいるというのに私ったら……。