角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

「ここなら誰にも邪魔されずに楠木さんとお話ができそうだねっ!」


ニコリと花のように笑った。


あれ、ちょっと待って……。今、名前……。


「どうして私の名前……知ってるの?」


もしかして最初から私のこと知ってて声かけたのかな。私、目立つようなタイプじゃないのに……。


「あ、それは楠木さんのこと元々知ってたから。だって楠木さん可愛いって有名だし」


えっ……私が有名?


「それはなにかの間違いなんじゃ……」

「ううん、合ってるよ。楠木瑠衣ちゃん……でしょ?」


うそ……。私のフルネーム覚えてるの? どこかであいさつしたかな? でも私だけ覚えてないっておかしいし……


「ちょっとね話してみたかったんだ。どんな子なんだろうって気になってたの」


ニコリと笑う表情もすごく可愛らしい女の子。
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