角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
日向くんのためにも、ちゃんと気持ちを伝えなきゃいけないと思う。
「……日向くんのことを思ったまま先輩と、キス……するのは違うと言うか……」
それは、日向くんに対して失礼な気がする。
それに──…
「き、キスは、先輩のことだけを考えてしたいので……」
ううっ、私ってばなんてことを言っちゃってるんだろう……。もう、ハレンチ!
「まじ、なんなんだよ」
グタッと私の肩に項垂れる先輩。
「お、怒りましたか?」
「怒んねーよ」
グイッと私のことを引き寄せて、腰に添えられる手。
「ほんと瑠衣、可愛すぎるだろ」
「……先輩?」
「なんでそんな可愛いわけ」
耳元で囁くから、甘い痺れが身体を走る。
「どうやってそんな技覚えたの?」
……技?
私は、ただ普通に思ったことだけを言っただけなのに……。
「そんな可愛いこと言われたら俺の身が持たねーって」
肩に顎を乗せる先輩は、まるで甘えているみたい。
ふふっ……可愛いなぁ。
「で、日向くんにはいつ言うの?」