角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
【大丈夫です。今から行きますね!】
メッセージを送ったあと、私は東棟へ向かった。
「し、失礼しますっ」
恐る恐るドアを開けて、誰にも見つからないようにドアをしっかりと閉めて入る。
「瑠衣、こっち」
私の声に気づいた先輩が声をかける。
物陰に隠れるように作られたスペースのところに先輩はくつろいでいた。
「瑠衣、ここ座って」
先輩に促されるまま隣へ腰掛ける。
「日向くんにちゃんと返事できた?」
あっ……もしかして先輩、そのことが気になってメッセージ送ってくれたのかな?
「はいっ。ちゃんと伝えられたと思います」
「そっか」
今日の先輩は口数が少ない気がする。
もしかして……
「……心配でしたか?」
尋ねると、一瞬固まった先輩。
「そりゃあまぁ……」
歯切れの悪い返事をすると、頭を掻いた。
私が日向くんと話しているとき先輩はずっとここでやきもきしてたのかな……。
「先輩っ、私は先輩のことしか見えてないので、安心してくださいっ」
どうにかして先輩のこと安心させてあげたいなっ。