角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
「これからそうやっていちいち可愛いこと言われるんだと思うと、俺やばいな。我慢できんのかな」
腰に手を添えて、もう片方の手で優しく頭を撫でてくれる。
「……先輩、我慢してるんですか?」
「そりゃあな。もう二度と瑠衣に嫌われたくねーし」
「私、先輩のこと嫌いになったことなんてありませんよ」
どうして先輩はそんなこと言うんだろう……。
「俺が無理やりキスしたことあったじゃん。絶対俺嫌われたなって思ったし」
あっ……。そういえばそんなことがあったんだ。たしかにあのときは、すごく傷ついたけど。
「先輩のことを嫌うなんて、そんなのあるはずありませんよ」
私は、先輩のことが大好きだもん。
「ほんとに?」
「ほんとですっ」
先輩、私のこと考えてくれてるんだ。
ううっ、優しすぎる……。
私も先輩みたいに優しくなりたいっ。先輩と同じくらい想いを返してあげたい。