角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
甘々すぎる先輩の溺愛
*
日向くんの告白をちゃんとお断りしたあと、つばきちゃんに先輩とお付き合いを始めたことを打ち明けると、すごく喜んでくれた。
そして、その翌日。
「楠木さん、この前はほんとにごめんね!」
紗倉さんが私に謝りたいからと、先輩に言伝てを頼んだみたい。
それでお昼休みに中庭に呼ばれたわけです。
「い、いえ……私もなにも知らずにあんな自分勝手なこと言っちゃったので……」
先輩と紗倉さんが兄妹なんて知らなくて、結構強気なこと言っちゃった。
それを思い出すだけで、申し訳なくなる。
「それは私が聞き出したくて演技しちゃったせいだから気にしないで! それより私たちタメなんだからもっと気楽に話してよ」
「で、でも……」
いきなりタメ口だなんて……。
「お願い! ね、楠木さん!」
うっ……。そこまで懇願されちゃったら、断れない。
「分かった……じゃなくて、うん!」
いけないっ。タメ口で話すのって意外と難しいなぁ……。