角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
「今のはちょっと目が乾いちゃって……」
「そんな嘘通用しないから! ほら早く言ってごらん」
耳を傾けて、逃げられないように詰め寄られる。
ううっ……。つばきちゃんからは逃げられそうにない。こうなったら言うしかないよね。
「……絶対に誰にも言わない?」
「うん、言わない言わない」
ほんとかなぁ……。でも、つばきちゃんを信じるしかないよね、うん……。
「ぜ…絶対の絶対だからね……っ!」
つばきちゃんに念を押してから、ゴクリと息を飲んだ私は。
「あのね、実はね……これからも私が作ったお菓子を食べたいって言われちゃって……」
先輩に言われたことを思い出しながら、しゃべる。
この前、先輩にあげたお菓子は家庭科の授業中に作ったものだけど、グループのみんなお菓子作りが苦手だということで先生には内緒で私が作ったもの。
「それって瑠衣のお菓子を食べておいしかったからまた食べたいってことだよね?」
「……そうなのかなぁ」