角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
「瑠衣は、俺に会えなくても寂しくないんだ?」
「いや、あの……そういうわけじゃなくて……先輩進路で忙しいみたい、だから」
すごく寂しいもん……。
でも、それは私の私情だから……
「あーあ。俺は会いたいと思ってたのに、瑠衣は俺と同じ気持ちじゃなかったのか」
パッと私の身体を解放する先輩。
いつもの温もりが、あっという間に消えてなくなった。
やだ……。先輩どこかに行っちゃうのかな。
「……待って、ください」
先輩のシャツをきゅっと握りしめる。
私のそばにいてください。
私、先輩がいないと不安になっちゃう。
「ほんとは、すごく……会いたいです。でも……先輩の進路を邪魔しちゃうようなことは、したくないから……」
寂しいとか、会いたいとか。
そういう気持ちは、私の胸に締まっておかないといけない。
でも、会いたくてたまらない。
会いたい思いが止められない。