角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
あれ、どうしちゃったんだろう……。
浴衣の着付けは動画で見ながらしちゃったから、どこかまずいところあったかな。
それとも似合ってないかな?!
「あの、先輩やっぱり私……」
一度家に入って着替えて来ようかな……とドアを開けた瞬間、先輩が私の肩を抱きながら玄関へと入っていく。
ドアが閉まると同時に、私の身体は先輩の腕の中に包まれた。
えっ……?!
な、なにっ……。
「瑠衣、すげー可愛すぎだろ」
へっ……。か、かわ……?
「あの、せんぱ……」
「あまりにも瑠衣が可愛かったから、見惚れてた。だから動けなかった」
先輩は、真っ直ぐ言葉をくれる。
だから、私はいつも恥ずかしくなって顔がぼぼっと熱くなる。
「ほんとですか?」
「うん。すげー可愛い。誰にも見せたくなくなる」
先輩に可愛いって言われると、幸せだなぁ。
まるで魔法の言葉みたい。
「春斗先輩も……すごくかっこいいですっ」
浴衣を着ている先輩は、すごく似合っていて。
直視できないほどにかっこよすぎる……。