角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

あれ、どうしちゃったんだろう……。

浴衣の着付けは動画で見ながらしちゃったから、どこかまずいところあったかな。

それとも似合ってないかな?!


「あの、先輩やっぱり私……」


一度家に入って着替えて来ようかな……とドアを開けた瞬間、先輩が私の肩を抱きながら玄関へと入っていく。

ドアが閉まると同時に、私の身体は先輩の腕の中に包まれた。


えっ……?!

な、なにっ……。


「瑠衣、すげー可愛すぎだろ」


へっ……。か、かわ……?


「あの、せんぱ……」

「あまりにも瑠衣が可愛かったから、見惚れてた。だから動けなかった」


先輩は、真っ直ぐ言葉をくれる。

だから、私はいつも恥ずかしくなって顔がぼぼっと熱くなる。


「ほんとですか?」

「うん。すげー可愛い。誰にも見せたくなくなる」


先輩に可愛いって言われると、幸せだなぁ。

まるで魔法の言葉みたい。


「春斗先輩も……すごくかっこいいですっ」


浴衣を着ている先輩は、すごく似合っていて。

直視できないほどにかっこよすぎる……。
< 245 / 280 >

この作品をシェア

pagetop